僕は3週間ほどの学習期間でAWS認定資格【SAA】を取得したので、学習方法についてもしっかり解説していきます!
ITインフラ関連の仕事している。あるいはこれから始めようとしている方にとって、
今後、クラウドサービスを使いこなせる事 = とても重要
AWSは代表的なパブリッククラウドサービスの1つです。
AWS認定資格を持っていることで、就職や転職に有利になりますし、社内での評価にも繋がります。
このような理由から取得を検討されている方も多いかと思います。
本記事をお読みのアナタもその一人ではないでしょうか?
少し調べてみると、AWS認定資格のソリューションアーキテクトアソシエイト【SAA】という資格が定番資格として有名らしいという事がわかった。
しかし、難易度や勉強方法は?
今回の記事ではAWS認定資格の中では中位に位置するソリューションアーキテクトアソシエイト【SAA】の難易度と学習方法、試験当日の流れについて解説していきます。
実際に僕が3週間で資格取得した方法を全て公開します。
本記事を読む事で、AWS認定資格のソリューションアーキテクトアソシエイト【SAA】の概要から難易度そして勉強法、試験当日の流れまで全て把握できます。
お悩みの方は是非最後まで読んでみてください。
※10分ほどで読めます。
■ AWS認定資格【SAA】を3週間で取得する方法
■ AWS認定資格【SAA】試験当日の流れと注意点
AWS認定資格【SAA】の難易度は高くも低くもない中程度
まずは、SAAの難易度について資格概要を含めて紹介していきます。
IPAが運営している情報処理試験との比較も交えて難易度を考察してみましたので参考にしてみてください。
SAAはAmazon社が認定するクラウドに関する資格
AWS認定資格【SAA】は米Amazon社がAWSクラウドに関する知識とスキルを認定する資格です。
AWS認定資格は2022年現在、下記の12個の資格が存在します。
レベル分野別に以下の構成になっています。
- 基礎コース
- アソシエイト
- プロフェッショナル
- 専門知識
・CloudPractitioner
・SolutionsArchitect Associate ←これがSAA
・SysOpsAdministrator Associate
・Developer Associate
・SolutionsArchitect Professional
・DevOpsEngineer Professional
・Security Speciality
・Database Speciality
・MachineLearning Speciality
・AdvancedNetworking Speciality
・DataAnalytics Speciality
・SAP on AWS Speciality
SAAはちょうど中位に位置する資格となっており、ITアーキテクト向けの内容の中間資格という位置づけになります。
かなり色々な仕事を含むので定義は難しいですが、ITシステムの構造設計を行う人材、職種のことです。企画経営に関するレベルのことを実務にしている人もいますし、もう少し下流のところでのアーキテクチャ設計をしている人もいます。
認定される内容は、AWSを利用したインフラアーキテクチャの設計に関する知識とスキルになります。
その中でもSAAは中位のレベルになります。
ソリューションアーキテクトの最上位レベルはSAPという資格があります(こちらはかなりの難関)。
AWS-SAAはAWS認定資格の中では中間くらいの難易度とされています。
採用担当から見たSAA資格の印象
僕は企業の採用活動にも3年間ほど従事していた時期があり、応募されてきた多くの方の保有資格をチェックしてきました。
その経験から言っても・・・
AWS SAA資格を持っている = 印象かなり良い
です。
この資格を持ってるということで、以下のように判断される傾向があると思います。※僕はそう判断していました。
- 新しい技術へのやる気がある
- 即戦力としてAWSの仕事を振れる
- 一定レベルのサーバ、ネットワークの知識がある
パブリッククラウド関連の資格、それも基礎ではなく中位レベルの資格を持っているという事は一定の努力ができる人であり、やる気があると考えられます。
AWS関連の案件はとにかく多く、かつ増えていますのですぐにAWSの仕事をお願いできるというのは大変貴重。AWSとは何かを説明しないで良い時点で印象がとても良いです。
SAA資格はサーバ、ネットワークの双方の知識をある程度持っている事も示す事ができます。これもやはり印象がいいですね。
他にもITインフラ関連の資格は多くありますが、AWS SAA資格は就職・転職活動をする上では協力なアイテムになる事は間違いありません。
「あ、この人SAA持ってるんだ!いいね(笑)」
となります。
SAAの資格試験概要
続いてSAAの認定試験について詳しくご紹介していきます。
・試験時間 : 130分
・受験費用 : 15,000円(税抜き)
・出題数 : 65問(複数選択または複数応答のいずれか)
・合格ライン : 72%以上
・受験方法 : テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験
時間は130分で65問ですのでざっくり1問あたり2分で回答していけば良い試験になります。
実際こんなに時間は掛かりませんので、時間的には余裕のある試験になっています。
合格ラインはおよそ7割ですので、少し高めですね。
しかし、問題数にすると20問くらいは失敗できますので、そう考えると意外と気持ちが楽になります。
そしてこの試験、自宅で受験が可能なんですね。僕が受験した時も自宅での受験を選択することができたのですが、あえてテストセンターでの受験を選択しました。
やはりネットワーク環境も含めて自宅での受験というのは何となく不安要素が多いと判断したためです。
SAAの問題例
SAAの試験では以下のような問題が出題されます。
※AWS公式よりサンプル問題を抜粋
カスタマーリレーションシップマネジメント (CRM) アプリケーションは、アプリケーションロードバランサーの背 後にある複数のアベイラビリティーゾーンの Amazon EC2 インスタンスで実行されます。
これらのインスタンスの 1 に障害が発生した場合、どうなりますか?
<選択肢>
- ロードバランサーが、傷害が発生したインスタンスへのリクエストの送信を停止する。
- ロードバランサーが、障害が発生したインスタンスを終了する。
- ロードバランサーが、障害が発生したインスタンスを自動的に置換する。
- ロードバランサーが、インスタンスが置換されるまで、504 ゲートウェイ タイムアウト エラーを返す。
<正解>
正解は、1です。
この問題はAWSのネットワークに関する問題ですね、LBの仕様について問われています。
続いてもう1問いってみましょう。
企業のセキュリティチームは、クラウドに保存されているすべてのデータを、オンプレミスに保存された暗号化キー を使用して保管時に必ず暗号化する必要があります。
これらの要件を満たす暗号化オプションはどれですか。(2 つ選択してください。)
<選択肢>
- Amazon S3 管理キー (SSE-S3) でサーバー側の暗号化を使用する。
- AWS KMS 管理キー (SSE-KMS) でサーバー側暗号化を使用する。
- 顧客が提供するキー (SSE-C) でサーバー側暗号化を使用する。
- クライアント側の暗号化を使用して、保存時の暗号化を提供する。
- Amazon S3 イベントによってトリガーされる AWS Lambda 関数を使用し、顧客のキーを使ってデータを暗号化する。
<正解>
正解は、3と4です。
こちらの問題はAWSの暗号化に関する問題ですね。
いかがでしょうか、このようにAWSの専門用語やその中身を知らないと正答するのは無理と言える問題が多数並びます。
SAAの難易度は高くない!けど簡単でもない!
SAAの難易度ですが、僕が実際に試験を受けた印象としては・・・
「高くはない、けど簡単でもない」です(中途半端ですいません)。
IT試験の中にはほとんど勉強をせずに突っ込んでも意外と合格するような試験があります(IPAが提供してるITパスポートなどは良い例)。
ですが、このSAAは勉強しないで受けたら絶対に合格できません。
普段から業務でAWSを触っている人でも、全く勉強しないで受けたらけっこう厳しいと思います。
先ほど紹介した問題例を見てもわかるように、AWSを全く知らない状態では当然合格は不可能です。
そしてこの試験は問われる範囲が広く、業務ではあまり触らないサービスやアーキテクチャに関しても正答できる必要があるためです。
とは言え、難易度が高すぎるということはありませんでした。
それなりに対策をしていけば取得することができるレベルです。
情報処理技術者試験の応用情報より少し難しく、高度試験よりは簡単くらいの印象です。
問われることはAWSに関することに限定されますので、特殊な用語をしっかりと理解していれば怖がる必要はありません。
業界未経験の人でも対策をすれば合格できます!
AWS認定資格【SAA】を3週間で取得する方法
ここからは実際にどのように学習をして試験対策をしていくかについて解説していきます。僕は3週間の学習期間でSAAの資格を取得しましたので、その方法を解説していきます。
以下に学習を始める前の僕の知識レベルを紹介しておきます。
・AWSは業務で触らない。過去に社内研修などで触った程度
・EC2、RDSなどのAWSの基本用語については少しわかる程度
・ITネットワーク全般に関する知識は中堅SEレベルで保持
・IPAの資格は、基本情報、応用情報、セキュリティスペシャリスト(現在の情報処理安全確保支援士)を保持
・プログラム開発はJavaを少し、HTMLなどについてはサイト運営を含めて少し触れる程度
ITシステム基盤の全般的な知識はそれなりにある状態でしたが、AWSに関する知識はほとんど持っていませんでした。
このくらいの状態からでも3週間で合格できましたので、AWSに触ったことがあったり構築経験のある人であればもっと学習期間は短くて済むでしょう。
僕が用意した教材
僕が用意した教材は以下2点だけです。それ以外はノータッチです。
- AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト 改訂第2版
- 【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
こちらの本で基本的な内容はほぼ網羅できます。あまり深い内容の記載がないですが、そこは次に紹介するUdemyの高難易度模擬試験で補う形になります。
この本の良いところは、内容が濃すぎないのでサクッと全体を把握するのに時間が掛からない点です。一方でこの1冊で合格を狙うというのは無理がありますので、他の教材と併用して使うのがおすすめです。
Udemyというオンライン学習コンテンツ販売サイトで入手できる問題集です。
この模擬試験が無ければ僕は合格できませんでした。それくらいに強力な教材です。SAAの取得を目指すのであれば絶対に購入した方がいいです。
この教材のポイントは以下の通りです。
・内容が濃い、かつ高難易度
・内容にアップデートが随時入る
まず安いです。投資しても全く財布が痛くない価格です。
また問題が高難易度なので実際の試験と同等か、少し難しいくらいの問題が多く含まれていますのでこの教材をマスターしていれば合格ラインに到達できます。
さらにオンライン教材という点を活かしており、問題内容にアップデートが入ります。
AWSは常にサービスの内容をアップデートしていますので、それに合わせて問題内容にも更新を入れる必要があります。そこの取り込みが大変優秀です。
もちろん問題のアップデートに追加の料金は不要、自動で問題がアップデートされます。
SAAの対策としてこの問題集は超おすすめ、絶対買った方がいいです!
・【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
⇨こちら以外にも様々な教材が上記ボタンから見れますので、チェックしてみてください!
僕は上記2つの教材のみでSAAの資格を取得できました。
AWS公式のドキュメントやコンテンツ(ホワイトペーパー、BlackBelt、Well-knownアーキテクト)などは読んでません。
けっこうこれらの公式コンテンツをオススメしてるブログやサイトがあるのですが、個人的にはSAAの取得では読まなくていいと思います。
全く読まなくても合格できましたので、学習教材は絞り込んだ方が効率が良いと判断しています。
基礎知識が全くない状態ではこんな不安もあると思います。
そこでオススメなのが、最強問題集を手掛けてるUdemyが提供する「SAAの対策講座」です。
講座の特徴として・・・
- 2022年の新機能対応!
- アソシエイト試験突破に必要な経験と知識を700ページ以上の理論学習
- 40サービス以上のハンズオン
- 3回分の模擬テスト
これだけ入って2000円ちょっとです。
安すぎます。
先に紹介した模擬試験だけでは少し不安という方は、こちらの講座も利用されると良いと思います!
教材費用や受験費用などの資金をお家時間で手軽に稼ぎたいという人は下記の記事もチェックしてみてください!
学習内容と時間の割り振り
2つの教材を使って3週間をどのように過ごしたかを紹介します。
■ W1
まず最初の1週間で参考書を精読します。ここで基本的なサービスの内容や、AWSの考え方を理解します。僕の場合は毎日1〜2時間くらいを勉強時間にあてました。重要と書かれた文言についてはノートに書いたりなどして、あとから見直したりもしていました。
最初の1週間で合計10時間ほどを使いました。
■ W2
2週目以降はとにかく模擬試験を解くことに時間を使いました。
Udemyの模試を解く⇨解説を読んで理解 これを繰り返しました。
ここでポイントをひとつ紹介します。
Udemyの模擬試験は全部で6回分あります。
これを僕は4回分までしか解きませんでした。理由はUdemyの模擬試験の5回目、6回目は難しすぎるからです。
Udemyの模擬試験はどうやら順番を追うごとに難易度が高くなっているようで、正直5回目以降の問題をチラ見してみると重箱の角を突きすぎてる問題が多発してるように感じました。そのため早々に演習を切り上げて4回目までの内容をそれぞれ3周解くことにしました。
あまりにも難易度が高い問題だと、逆に脳みそが混乱するのでUdemyの問題は4回目までを繰り返した方が良いと僕は思います。
2週目は毎日2時間は学習に使いましたので、15時間ほどをここで消費しています。
■ W3
最後の週は模擬試験を2周回したところでもう一度参考書を最初から全て読みました。これにより、模擬試験で問われていた内容を含めて参考書の内容が猛烈にすっきりと頭に入ってきます。
そして最後に模擬試験の3周目を解いて、本番を迎えました。
この週も毎日2時間ほどを学習に当てましたので、15時間くらい使っています。
AWS認定資格【SAA】試験当日の流れと注意点
ここでは試験の予約方法や試験当日の流れと注意点などについて解説していきます。
試験の予約方法【PeasonVUE】
AWS認定資格【SAA】の試験予約の方法はいくつかありますが、僕はAWSのサイトから直接予約をしました。
この方法ではAmazonのお買い物アカウントがあれば予約ができますので、手軽でおすすめです。
試験当日の流れと注意点
ここではテストセンターで試験を受ける場合を想定した当日の流れと注意点を紹介します。
僕の場合、試験当日の流れは以下のような感じでした。
- 試験会場に試験開始時刻の30分前に到着
- 受付の人に身分証明書2枚を提示(免許証と保険証を見せました)
- 写真撮影
- 持ち物を全てロッカーにしまって受験スペースに移動
- 指示された席に座ると、既に画面にはログインのID・パスワードが入ってるのでそのままポチ
- 自分の名前とSAAの表示をクリックすると③で撮影した写真が表示されるので確認をポチ
- 試験開始
- 回答を終えたら試験終了のボタンを自分でポチ
- AWSからの質問が5個くらい表示されるので回答
- 合否結果が表示される
流れはこんな感じですね。当日感じた注意点を以下に紹介します。
・身分証明書は2枚必要。かつ1枚は写真付きである必要がある。
・写真撮影があるのでヒゲぼーぼーとかはやめた方がいい。女性なら多少メイクした方がいい。※マスクも外します。
・時計やハンカチなども持ち込めないのでポケットの中身は良く確認すること。
・試験には余裕を持って30分前くらいに会場入りした方がいい。※僕の場合は試験自体も早く始めていいと指示されました。
あとは実際に受験した際に以下のような状態になったので、紹介しておきます。
翻訳がポンコツ過ぎて読めない
ひとつめは翻訳がポンコツすぎる事象です。問題文は日本語で表示されるのですが、何を言ってるのかわからない翻訳が数問ありました。このような問題の場合には表示を英語に切り替えて対応しましたが、かなり焦りました。
こういう事象が起こるというのを予め知っていると焦らないと思いますので覚えておいてください。
高難易度の問題が最初に来て超焦った
AWS認定資格【SAA】の試験問題は最初から高難易度の問題が出ることもある順不動タイプの試験です。僕もこれは知っていたのですが、試験本番で最初の5問くらいが激ムズ問題だったので相当焦りました。
「あれ??これ合格できないんじゃないの?・・・」
という焦りが焦りを呼び、15分くらい集中力が切れてしまいました。
このようなこともありますので、最初から難しい問題が出てきても落ち着いてください。いったん後回しにして後で戻ってくる方法もあります。
僕は最初の激ムズ問題は飛ばして、後から落ちついた状態で戻ったらすっきり理解できて解答できました。
試験結果の開示
試験結果については、試験当日に合否だけわかります。
そのあと認定バッジ(証明書みたいなやつです)やスコアレポートを開示するメールが届く仕様になっています。
その場で合否はわかりますので、しっかり画面に書いてある文字を認識しましょう。
僕は急に合否の通知が画面に来たので、最初何が起こったのかわかりませんでした(笑)。
まとめ
今回はパブリッククラウドAWSの認定資格、ソリューションアーキテクトアソシエイト【SAA】について解説させて頂きました。
簡単では無いですが、少し頑張れば取得できる資格です。
興味のある方は本記事も参考にしながら是非チャレンジしてみてください!
今回の内容は以上となります。
最後までお読み頂きありがとうございました。
どのくらいの勉強時間で取得できるんだろう?